沖縄歴史認識懇話会

松井 啓様よりご意見いただきました。

著者:okirekikon

松井 啓様よりご意見いただきました。

2017.05.29
松井 啓様よりご意見いただきました。
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1.「琉球処分」と「自己決定権」
*沖縄県外の人たちの多くは、明治12年の「琉球処分」のことをよく知りません。「琉球処分」は日本における「沖縄差別」のみなもとであり、現在の沖縄県民意識に大きな影響を与えているという意見が沖縄県内では聞かれますが、これは歴史的に証明され得るものと思いますか?

→「琉球処分」については全く知りませんでした。他方、それが沖縄県民の意識に与えている影響の大きさを歴史的に計測する方法について合意することは困難と思います。

*沖縄県内では「沖縄の自己決定権」確立の動きが見られます。これについては「沖縄差別」意識に基づく「分離、独立」ではなく、地方自治拡大・高度化を求める「沖縄のアイデンテイテイ―」確立の動きであると捉えるべきであるという意見がありますが、皆様はどう思いますか?

→スコットランドと同様に、沖縄県民のアイデンティティーを日本人全体が理解・容認すれば「分離、独立」まで要求することはないと思います。

2.沖縄戦の今日的意義
*今年も1945年3月28日に渡嘉敷で起きた集団自決慰霊祭が同村主催で行われました。この事件をはじめ沖縄戦では多くの住民が悲惨な体験を余儀なくされましたが、第2次世界大戦末期日本では沖縄県外でも多くの住民が命を落としましたことも事実です。日本国民にとって沖縄戦の今日的意味はどこにあると考えますか?

→集団自決は日本全体が絶望的な状況下で起こったものであり、戦争が本土まで及んでいたら同様なことが本土でも起こりえたと思う。樺太の真岡郵便局では電話交換手の集団自決があったことを忘れてはならない。従って、沖縄であったから起こった差別的特殊な事件であったのではないことを、国民全体が認識し、将来にわたり忘れないようにすることに今日的意義である。

*翁長雄志沖縄県知事は、在沖縄米軍基地問題に取り組むに当たっては、「沖縄県民の魂の飢餓感」を理解する必要があると政府関係者に訴えています。沖縄県外の人達はこれをどのように捉えるべきでしょうか?

→沖縄県民のアイデンティティーを理解すべきとの訴え(金目の話ではない)と捉えるべし。国民全体は、日本=日本語=日本人という「単一民族」的発想から脱するべきである。

*沖縄戦=悲劇という直線的イメージだけで沖縄県外の人達が沖縄の米軍基地問題に関心を持ち続けることは可能と考えますか?

→天皇の決断がなければ、本土にも同様な「悲劇」が起こり得たことを認識しなければ、「沖縄県民」の基地問題への苦渋は十分に理解できず、そもそも関心を持ちえない。その観点からは、樺太の真岡郵便局での電話交換手集団自決(悲劇)も忘れられてはならない。

3.サンフランシスコ平和条約と日米安保条約
*サンフランシスコ平和条約と日米安保条約の締結は、戦後の日本の独立とその後の発展の重要な一歩となりました。同時に沖縄には米国の直接統治という厳しい状況をもたらすものでした。当時日本が独立を達成するために取り得る現実的な安全保障政策は極めて限られていたことを思い起こす時、今日日本国民は、同平和条約発効の1952年4月28日をどのように捉えるべきでしょうか?

→日本国家が新たに復活した日であり、その歴史的意義(日本史及び世界史、また、人類の国際関係の変遷の観点からの)を毎年反芻、また、将来を展望する日である。

*沖縄県内ではまだ多くの人たちが4月28日を「屈辱の日」と捉えています。将来節目の年の4月28日に政府主催
「独立記念祭」が行われるような場合、この二つの認識が今後とも長く併存したままであることは日本国民にとって不幸なことで
す。どうすればこうした状況を克服することができると考えますか?

→日本の地政学的位置に加え、当時の日本のおかれた国際政治、経済状況、安全保障等の国際関係から見て、
日本という国が存続するためのギリギリの選択であったことを、日本国民全体が認識し、特に本土人が、沖縄県民の疎外感、
差別感、置き去られ感、屈辱感を理解し、配慮を示せば、(沖縄県民の民族感情は理解していないが)「記念祭」反対派
軟化するのではなかろうか。

*平和を希求することは日本の国是であり、全国民の強い願いです。同時に政府として厳しい国際情勢を考慮に入れない
安全保障政策を取ることは、実際問題として出来ないことでしょう。理想と現実の間に大きな差異がある中で、サンフランシコ平和条約と日米安保条約締結の歴史的意味を改めてよく考えるとともに、より良い将来の安全保障政策を探求してい
くという未来志向の姿勢を持つことは可能と考えますか?

→もちろん可能です。それだけが日本(もちろん沖縄を含め)の未来です。

*地位協定は米軍基地周辺住民の生活に大きな影響を与えるものです。他方、憲法上の制約を抱える日本が地位協定だけ取り出して「対等な関係」を米国に求めるということは可能と考えますか?

→論理的現実的には不可能でしょう。

4.地位協定
*地位協定については、米軍基地が集中する沖縄では「全面改訂」という強い要求が行われていますが、沖縄県外の米軍基地所在地から同様の声は余り聞こえてきません。具体的な問題に即して米軍基地負担軽減措置を政府に要求していくことの方が、地位協定の全面改訂を求めるよりも実際的な効果が上がる、という考えについてどのように思いますか?

→現実を理解していないので回答不可能ですが、何らかの被害意識、差別感があるのではないでしょうか。

5.米軍基地関連事件・事故
*沖縄県外には、米軍関係者と沖縄県民の犯罪発生率を比較し、沖縄の日本復帰以降米軍関係者の犯罪率は県民犯罪率に比べてはるかに低くなっているという見方があり、沖縄県内ではこれに反発する声が強いですが、こうした認識の違いをどのように捉えるべきでしょうか?

→このような報道に気付かず、事実関係を置く理解していませんので、認識の違いがどこから出ているのか理解できません。

*政府の再発防止策ついては、実効性に乏しい、アリバイ工作に過ぎないといったような評価が沖縄県内では見られがちですが、これは実態に合っていると思いますか?

→実態を知りませんので、ズレが理解できません。

*再発防止のための日米協力の余地はまだ多く残されていると考えますか?

→協力の事態は知らないが(他国における米軍基地の事故や規律問題の改善・解決等を当然に参考にしているであろうが、日米双方の更なる協力、日常的対話、コミュニケーションは強化すべきであろう。

*米軍関係者による事件・事故の発生は、特に基地周辺住民に大きな物理的・心理的負担を与えています。歴史認識の違いを議論する前提として、「沖縄賢人会議」において、米軍基地関連事件・事故の客観的な分析を行うことが必要であると思いますか?例えば、より効果的な再発防止策を講じていくためにも、沖縄戦終了後現在に至るまでの期間を幾つかに分けた上で、事件・事故の推移(発生件数、事件・事故の性格、再発防止策の有無とその後の効果、日米協力等々)を専門家にレビューして貰うという考えをどのように思いますか?

→客観的な議論をするための当然の前提です。

 6.沖縄経済と米軍基地
*広大な米軍基地が存在するために戦後沖縄経済の発展は日本全体に比して立ち遅れてきたという見方ありますが、これを巡っては県内外の人たちの間で、大きな認識上の違いがあるとみられます。この問題については、先ず経済実態について知ることが重要であり、マクロ経済的視点を重視した更に幅広い分析と調査が必要であると思いますか?

→客観的に実態を理解するための当然の前提です。

*沖縄の米軍基地の存在と沖縄経済振興策との間にリンクがあるのかないのかを巡って大きな意見対立が見られます。この対立は不毛なものと思いますか、それとも、経済実態の論点を整理することによって建設的な議論が可能になると思いますか?

→沖縄の経済は米軍基地の存在を抜きにしても、また振興策を抜きにしても語れません。また、沖縄経済は双方が相互作用し一体化しているのでしょうから、リンクがあるのは当然で、客観的なデータから経済の実態を把握できるはずです。

*現行の沖縄振興策は「沖縄21世紀ビジョン」を広く反映していますが、この中でどのように「基地経済」を位置づけしていくべきと考えますか?

→沖縄経済は、基地を無視できないから、振興策はこれを無視、分離できない。従って「基地経済」は双方に客観的に位置づけされるべきである。

7.沖縄の新潮流
*ソフトパワー重視による現行沖縄振興計画は、「沖縄21世紀ビジョン」を反映したものであり、「沖縄経済の将来」について県と政府間で基本的認識が共有できる環境が整備されてきたことは極めて重要性なことです。これは長年続いてきた「沖縄差別」を克服する切っ掛けになると思いますか?

→未来志向の極めて重要な認識で、この促進に努力を傾注していくべきです。

*上記の基本認識の共有は、政府と沖縄県が沖縄米軍基地負担軽減問題に取り組む上でどのような影響を与えると思いますか?

→沖縄と本土の双方にある、「おんぶにだっこ」、「甘えっ子」、「ごね得」、「ずる賢い」、「その場しのぎのかっこ付」、「先延ばしのだまし」、「温情主義」、「ゆすり、たかり」等の相互不信の払拭に役立ち、相互信頼につながることを期待する。

*長年にわたって沖縄県民は「基地との共存、共生」という考え方を拒否してきた歴史があります。一方、沖縄の地域特性を発揮しながら、アジアの成長を取り込み、日本とアジア太平洋地域との交流と成長に貢献する地域拠点の形成が沖縄の大きな目標となった現在、米軍基地負担軽減措置の進展が前提とはなりますが、米軍基地の存在は沖縄県がアジアとの経済社会文化等広い分野での連携を強化していく上で、依然として大きな障害にはなると考えますか、或いは、米銀基地といった政治問題と経済等ソフトパワー分野の問題とは切り離して取り組むことが可能と考えますか?

→沖縄県民が「独り立ち」の気概を持つようになったことは歓迎すべきで、これを側面から支援することは強化すべきある。他方、米軍基地は存在しているし、これを切り離すことはできない。むしろ米軍基地をこの地域の多様な交流(経済、社会、文化、民族等)の一部として包摂していくべきであろう(現実無理解の無知蒙昧論?)。

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