沖縄歴史認識懇話会

辺野古への移設・建設問題

11月6日玉城デニー沖縄県知事は菅義緯官房長官と会って辺野古の問題について話し合いました。両者は沖縄県と政府の立場を改めて明らかにしましたが、同時に謝花副知事と杉田官房副長官の間で11月末まで集中協議を行うことが合意されました。私ども沖縄歴史認識懇話会(「沖歴懇」)としては、辺野古の問題を中心に沖縄県と政府との間で対話が開始されることを歓迎します。

さて「沖歴懇」)は、これまで3回にわたり、政府と沖縄県の間で行われる対話に関連して、議題等について提言を行って参りましたが、ここに最終回として、「沖縄賢人会議(仮称)」の設置、即ち、沖縄の歴史、特に米軍基地問題に関わる戦後の歴史について率直に話し合う枠組みの創設を検討するよう提唱します。

 

理由

 

沖縄の歴史に対する沖縄県内と県外の認識の違いは、米軍基地負担軽減問題への取り組み方に対する沖縄県と政府の間の違いにも色濃く影響を与えています。例えば双方は表向きには同じような表現を使っていたとしても、実際にはお互いに違った方向を見て議論を行っていたり、また、沖縄県外の人たちの中には、沖縄の歴史に対する無理解や事実関係の誤解をあからさまにする人もいたりして、沖縄県民に無用の感情的反発を招いております。こうした認識の違いが米軍基地負担軽減問題に更なる悪影響を与えていると考えます。

「沖歴懇」は、基地負担軽減問題について「物理的」負担軽減措置と並んで県民の「心理的」負担軽減、即ち歴史問題への取り組みが重要と考えています。「物理的」負担軽減と並ぶ「心理的」負担軽減への取り組みは、正に「沖縄県民の心に寄り添う」きめ細かな対応を意味するものであり、そのために沖縄歴史認識は避けて通れない問題と考えます。

 

「沖縄賢人会議」の構成

「沖歴懇」としては、政府と県がそれぞれ同数の専門家を任命し、「沖縄賢人会議」において、沖縄の歴史、特に米軍基地問題に関わる戦後の歴史について率直に議論して貰い、少なくとも沖縄県内外の認識の違いがどこにあるか、また、異なる認識の存在をどの程度までお互いに許容することができるか等々について探って貰うことを提唱します。

具体的なテーマは専門家に委ねるべきですが、琉球処分、沖縄戦の今日的意味、サンフランシスコ平和条約と沖縄に対する米国施政権の継続、日本復帰後も日米安保条約・地位協定のもとで続く米軍関係者の「占領者」意識、日米安保体制と「許容し難い」日本の主権制限、核抑止力の有効性、米海兵隊の役割の変化、相次ぐ米軍関係の事件・事故、沖縄の「自己決定権」の確立などが候補と考えられます。

忍耐強くこれらの問題について議論を続けるならば、やがてお互いの立場の相違について尊重し合う雰囲気がでてくるでしょう。結果としてお互いに同じ土俵の上で米軍基地負担軽減について話し合う気運が生まれて来ると、私どもは確信しています。

「沖歴懇」は、こうした専門家たちの間の率直な議論が中長期的に政府と県の対話をより実りあるものにしていくものと信じております。

なお、この構想の詳細については「沖歴懇」ホームページを参考にしていただければ幸いです。

(了)